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調馬索って何?

  • 執筆者の写真: 裕太 下川
    裕太 下川
  • 3月31日
  • 読了時間: 4分

こんにちは!2回生(新3回生)の下川です!


皆さんは調馬索という言葉をご存知でしょうか?

馬術を嗜んでいる方なら知っていて当然の言葉ですが、大学から馬術を始めた僕にとっては、馬術部に入るまで全く知らない言葉でした。

これを見ている馬術をしたことがないけど興味があるよ〜という方の多くも知らないことでしょう。


調馬索とは要するに、馬を繋ぐ長い紐のことで、運動時に馬の頭に着ける頭絡の鐶(かん:金属の輪っか)と繋ぎ、調馬索を持つ人を中心とした円運動を行うために使います。

この馬術部では、主に入部したての初心者の1回生の騎乗練習や、軽めの運動としての調馬索運動に使っています。


ここからは、このブログを馬術部に興味がある新入生が読んでくれていると信じて、先述の調馬索を用いた騎乗練習の説明をします。

部員のほとんどは大学から馬術を始めていて、最初はみんな初心者でした。

新歓の試乗会で乗ってみたことはあっても、入部して初めて練習として乗るのは不安だったと思います。

そのような入部してしばらくの間は、指導する上回生が調馬索を持って円の中心に立った状態で練習をします。

調馬索を繋いだ状態では、馬が勝手に走り出すことを指導者が防ぐことができ、乗っている新入部員は馬に乗る際のバランスの取り方などに集中することができます。

その状態で、指導者の声や追い鞭による扶助(ふじょ:馬への指示出し)で馬が動くのに合わせる練習をし、徐々に自分の脚を使った扶助の練習をして、自分馬を動かせるようになります。


つまり、調馬索を使うことで、新入部員は安心して練習に集中することができるのです。

馬術部に興味があるけど馬に乗ったことがないから不安だよ〜という方も、これを読んで少し不安が和らいでくれれば幸いです。


とはいえどんな状態でも落馬のリスクはありますし、僕は実際に一番最初の練習で落馬しました…

最初なので馬の動きも速くなく、下の地面も柔らかい砂地ですし、エアベスト(着用式のエアバッグ)を身に着けていたので大したことはなかったのですが。


ここで、調馬索を持っている指導者は乗ってもいないのになぜ馬を動かすことができるのか不思議に思った人もいると思います。

それは、人の乗らない調馬索運動を普段からしているからです。

調馬索運動は先述のように馬を円を描くように運動させます。

その中心に立っている人が声や舌鼓(ぜっこ:音の大きな舌打ちのようなもの、馬の注意を人に向ける)、追い鞭(おいむち:とても長い鞭、見た目は釣竿のよう)などで、馬を活発に動かしたり逆に落ち着かせたりします。

こういったことを普段から行うことで、人が上に乗っている状態でも、調馬索を回す人の指示を受けて馬は動くことができるのです。


しかし、簡単に馬が人の指示を聞くわけではないので、調馬索を回す人も練習が必要です。

この馬術部では1回生の終わり頃から調馬索を回す練習を始めます。

始めの内はなかなか思うように馬が動かず、教えてくれる先輩に代わった途端に馬が動くようになり、ヘコむこともあります。

調馬索を回すにはコツがあり、馬の顔が外側に向かないようにすることや、馬の動きが遅いときは馬との距離を詰めることなどなどあります。

どれも一朝一夕に身に付くことではなく、何回も繰り返すことで身に付いていくもので、これは馬に上手に乗ることも同じです。

結局、他のスポーツも勉強もあらゆることがそうなのですが、出来るようになるまで何遍も何遍も繰り返してやっと身に付くものなんですよね。

馬術は、そういったことを人間ではない生き物である馬を通して学んでいくことができることが魅力だと思います。

この記事(めっちゃ長くなってしまった…)を読んだ人が少しでも馬術部への興味を深めてくれたら幸いです。

調馬索を回す門重
調馬索を回す門重

 
 
 

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